前回に引き続き、今回は後悔しない土地・施工業者の選び方についてお話します。
中古リノベに興味が沸いてきたら、次は物件探しを進めてみましょう。
「中古物件探し」は、中古リノベに取り組む上で最重要と言っても良いでしょう。この物件選びを誤ってしまうと、想定外の追加費用で予算オーバーになってしまったり、場合によっては家族の命を危険に晒してしまうことにも繋がりかねません。
そこで今回は、後悔しないための中古物件探しのコツと、具体的な手順について解説していきます。
希望エリアを絞る
物件を購入したい地域を絞る
まず、どの地域で物件を購入したいかはお決まりですか?駅の近くが良いのか、商業エリアが近いところが良いのか、子供に通わせたい学校に近い場所を選ぶのか、それとも実家の近くが良いのか。人それぞれ条件はあるかと思いますが、まずはご自分が住んでみたいと思う地域を5つ程度に絞ってみましょう。
希望するエリアのハザードマップを確認する
また、中古住宅探しにおいては家の状態や土地の利便性にばかり目が行きがちですが、エリア選びにおいて特に注意して頂きたいのが、「災害のリスクがないかどうか」という点です。せっかく気に入った物件が見つかっても、災害リスクの高いエリアだと、万が一の際は家ばかりかを大切な命まで失ってしまうかもしれません。
そこで活用して頂きたいのが、行政が作成しているハザードマップです。
こちらのサイトでは、希望するエリアの土砂災害や洪水リスクに加え、地震に強い土地かどうか、という大まかな情報を参照することが出来ますので、試しにご自分の住んでみたい地域がどのような土地条件なのか、検索してみて下さい。特に、「災害種別で選択」の土砂災害・洪水の項目で災害リスクが高いと表示される地域については、購入を見送った方が賢明かもしれません。
と言いますのも、地震については正直日本のどこで発生してもおかしくないですし、地盤の弱い土地であってもある程度の耐震性能を確保することは可能です。しかし、土砂災害や洪水はどんなに頑丈な家を建てても、災害を直接防ぐことは不可能ですよね。
近年、日本各地で集中豪雨による洪水被害は急増していますし、大地震以上の頻度で起こりうる災害でありますので、地域選択の段階である程度土砂災害・洪水の起きづらい地域を優先して、こうした災害のリスクを回避しておきましょう。
施工業者を探す
物件よりも先に、施工を依頼する業者の候補を決める
ある程度希望エリアが絞れてきましたら、次は物件探し!…と行きたいところですが、中古リノベを検討するのであれば、まずは依頼する業者の候補を2~3社決めておくことをおススメします。その理由については以下の通りです。
- 物件探しに必要な情報を教えてくれる
- インターネットに掲載される前の物件情報を教えてくれることもある
- 物件の候補選びの際も、プロ目線のアドバイスが期待できる
私たち一般消費者が中古物件の良し悪しを的確に判断することは、正直難しいと思います。そこで、先に相談できる施工業者を見つけておくことで、アドバイザーとして頼れるだけでなく、場合によってはインターネットに掲載される前の物件情報を仕入れられることもあります。
まずはネット検索で業者を探してみる
まずはインターネットで、「(住みたい地域) 中古 リノベ」で検索してみましょう。すると恐らく、大手の物件情報サイトの合間に、中古住宅のリノベーションが可能な工務店や施工業者が表示されるでしょう。
そうした検索上位に表示される業者の多くは、それなりに多くの施工実績があるはずですので、HPを確認して施工事例や家づくりのコンセプトなどを見てみましょう。共感できるポイントが多数あれば、一度担当の方にお会いしてみても良いかもしれません。
住宅展示会(オープンハウス)に参加してみる
地域の広報誌やフリーペーパーなどの広告欄に、中古リノベージョン住宅展示会の案内が掲載されていることがありますので、インターネットで中々情報を見つけられないという方は、こちらもチェックしておくと良いでしょう。
出来れば複数社の話を聞いたうえで、実績の多い施工業者を絞っていく
実際に施工業者とやり取りをしていくと、業者の中でも施工実績の優劣が分かってきますので、出来るだけ中古リノベの施工実績が多い業者や、「高気密・高断熱」であったり、「長期優良住宅」など住宅性能を売りにしている業者にターゲットを絞っていくと良いでしょう。そうした実績の多い業者であれば、「住宅ローン控除」をはじめとした税制優遇が可能な中古リノベが可能であったり、行政への煩雑な書類申請へのアドバイスや代行も行ってくれたりと、雑務の面でも力になって頂けます。
物件探しの具体的な手段
インターネットを活用する
まずは「希望する地域 中古住宅」で検索してみましょう。すると、ライフルホームズやスーモなどの大手から、地域密着型の不動産業者まで、様々なサイトが表示されますので、サイトごとにご自身の条件に合致する物件を探してみましょう。
なお、検索の際は物件の表示順を「新着順」で検索することをおススメします。これは、どんなに築年数が浅くてネット上では良さそうに見えても、掲載されてから時間の経っている物件は建物の状態や周辺環境が悪いなど、何らかのマイナス要因で売れ残っている可能性が高いからです。
また、地元密着型の不動産業者には、大手の情報サイトが取り扱っていないような掘り出し物件が掲載されていることも少なくありません。特に、中古物件は条件の良いものだと掲載から数日で売れてしまうことも少なくありませんので、1日1回はこれらのサイトをチェックすることをおススメします。
希望する地域を実際に歩いてみる
全ての中古物件がインターネット上に掲載される訳ではなく、中には建物に直接連絡先が貼ってあるだけ、という物件もあります。これは、広告掲載にかかる費用の節約や、それほで急いで物件を売る必要がないので敢えて広告を出さない、という事情だったりもしますので、時間に余裕があればそうした物件を自分の足で探してみるのも良いかもしれませんね。
施工業者から情報を仕入れる
先に書いた通り、業者調べを進める過程で担当の方と仲が深まれば、広告掲載前の物件情報を教えて貰えることもあります。特に、実績の多い業者であれば建物の状態の見極めも信頼性が増しますので、そうした点からも早いうちの業者選びがおススメです。また、ご自身で気になる物件を見つけた場合も、施工業者に相談してみてプロの目線からアドバイスを頂くのも良いでしょう。
他にも色々ありますが、物件について詳しい方を味方につけて、アドバイスを頂ける関係づくりをしておけば、物件選びの後悔も減るかと思います。
では、今回はここまで。次回「ネットでも分かる!地雷物件の見分け方」に続きます!
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